教員コラム
【教員リレーコラム】第12回 宮田雅之「みんなが“幸せ”になるための大学」
作業療法学科の宮田です。経営やマーケティングの授業を担当しています。
皆さんは、本学で学ぶ目的は何だと思いますか?
医療専門職として活躍するためでしょうか?展開科目(隣接他分野、組織の経営・マネジメント)を通して展開力や応用力を身に付けるためでしょうか?
間違ってはいませんが、それらは目的を実現するための“手段”に過ぎません。本学で学ぶ本来の“目的”は「人々が幸せに暮らす社会」を実現することにあると考えます。
本学は建学の精神として「健常者・障がい者、若年者・高齢者など多様な人々が共生できる社会の実現と発展」を掲げています。経営やマーケティングの素養を身に付け、目的に向かって組織や社会を動かすことのできるリーダーに育って欲しいと思っています。
本学の卒業生の多くは、医療機関、福祉施設、役所などへ就職すると思います。医療の専門性を認められ民間企業に請われる人も出てくると思います。
業種・業界に幅があるにせよ、組織の一員として働く点については同じです。組織である以上、経営やマーケティングと無関係で運営することはできません。
マーケティングとは「顧客(患者様)の立場で顧客ニーズ(患者様ニーズ)をキャッチし顧客満足(患者様満足)を提供すること」です。つまり患者様の幸せを実現する作業療法士・理学療法士の仕事そのものなのです。
本学は、卒業後10年、20年を見据えて教育を行っています。卒業生たちが将来リーダーとして活躍する姿をみることが楽しみでなりません。
マーケティングの授業では、様々な事例を取り上げます。
もちろん医療機関の事例も取り上げますが、他分野に視野を拡げることによって、発想の引き出しが増え、アイデアに厚みが出ると考えています。
例えば、昨今注目されている「推し活」を取り上げることもあります。
一見、医療の世界とかけ離れているテーマと思うかもしれませんが、シンクタンクの調査によると「推し活」をしている人程「幸福度(Well-Being)」が高いと分析されています。
「人々が幸せに暮らす社会」の実現を目指す本学にとって、「推し活」にはヒントになる要素が含まれているのです。
- 【参考】宮田雅之 幸福度と「推し活」についての一考察(敬心・研究ジャーナル 第8巻 第1号,85~92ページ)
https://keishin-group.org/app/upload/documents/keishinjournal0801/10.pdf
一般の大学では学べない、ユニークなカリキュラムを擁する東京保健医療専門職大学の扉を是非ノックしてみて欲しいと思っています。
オープンキャンパスや模擬授業(※)などのイベントで、在校生や教員から直接話を聞いてみて下さい。皆様に会える日を楽しみにしています。
執筆者プロフィール
宮田 雅之(MASAYUKI MIYATA)
作業療法学科 教授
専門領域:経営戦略、マーケティング戦略、リーダーシップ論